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桃と髪洗阪に残る式部の跡

所在地島根県浜田市下府町
年代伝承(口承)
登場和泉式部、小式部、伝説上の人物、式部の娘
出典日本伝説大系 第11巻

どんな伝承か

妊娠中の和泉式部は那賀郡の下府で女の子を産んだが、乞食女と見なされて追われ、石見へ向かったという。産湯を使わせた地は今もウブユの名で残る。出産の後、口がまずいと桃を農夫に求めたが断られ、以来その桃は苦くて食べられなくなったと伝わる。浜田へ向かう途中の山で髪を洗ったので、今の神在阪は本来は髪洗い阪なのだという。周布では宿を貸す者がなく乱れ橋の下で泣き明かし、欄干を削って赤子に含ませると泣きやんだ。今も夜泣きに効くという。三隅まで来て乳も出なくなり、子を紅絹の袂に包んで捨てたが、六年後に再会して共に都へ上った。捨てられた所を子落しという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。

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