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浮布の池に身を投げた二へ姫

所在地島根県大田市三瓶町池田(浮布の池)
年代伝承(口承)
登場二へ姫、池の原の長者の娘
出典日本伝説大系 第11巻

どんな伝承か

昔、池の原の長者に二へ姫という美しい姫がいた。池の主がこの姫に心を寄せ、秋の夕暮れ、池のほとりを歩く姫の前に若者の姿で現れて微笑みかける。姫も惹かれ、夕暮れに池畔を歩くのが楽しみになった。若者に誘われるまま水に入ると気を失い、気がつくと岸にしゃがんでいて、少しも濡れていないのが不思議だった。そんな日が続くうちに姫の顔から生気が失われていく。ある年の六月一日、山口から粕淵へ越えようとした武士が、大蛇に巻かれた姫を見て弓を引き、矢は蛇の両眼を射抜いた。蛇は浮布の池へ逃げ込み、姫は正気に返ったが、間もなく池に身を投げて死んだ。以来、毎年六月一日の巳の刻には、白い波の道が池に現れるという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。

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