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渕の主が乗り移った名木蛇樫

所在地鳥取県日野郡江府町半の江(蛇樫)
年代伝承(口承)
登場半の江藤右衛門、亀之丞、大野修理、半の江城段の代官、藤右衛門の子息、許婚の娘の父
出典日本伝説大系 第11巻

どんな伝承か

半の江城段の代官、半の江藤右衛門は地元六十三石を領し、名代官として知られていた。その子息亀之丞は豊臣家の臣大野修理の娘と許婚の間柄であったが、父が京から連れ帰った侍女と深い仲になった。侍女は亀之丞に許婚のあることを知り、大義のために日野川の入江、乙女が渕に身を投じて身を浄めたという。その後、侍女は大蛇と姿を変えて渕の主となっていたが、地形が変わって渕が田野になったため、精霊は池のほとりの老樹に乗り移り、この地方でも稀に見る名木となった。土地の人がこれを蛇樫と呼ぶのはその伝説によるものである。この名木を切れば必ず災難に遭うといい、誰も触れることなく大切に保たれてきたと伝える。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。

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