流星が落ちた星高山のイン石
どんな伝承か
島根県江津市の星高山は、島の星山、高角山などとも呼ばれ、標高は四七〇メートルある。島の星という名は、貞観十六年九月八日に空から流星がこの山へ落ちたことに由来すると伝える。同じ話は邇摩郡水上村白つきにもあり、落ちた流星を神として三滝神社に祀ったという。島の星のイン石とされる石は高さ六〇センチほど、幅は広い所で三〇センチほどで、形は鴨に似ており、小石で叩くと金鉄のような音がする。もとは冷昌寺境内の地蔵堂にあったが、堂が荒廃したため地蔵とともに本堂へ移された。江津がまだ海だった頃、火の雨が降って水中に落ちた火の石が人の枕神に立ち、祀り場所を求めて幾度も移った末、島の星寺へ落ち着いたという伝えもある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。