トップ > 高知県の伝承 > 四万十市

鉄屑を撒かれた蛇渕の大蛇

所在地高知県四万十市鍛冶ヶ野(蛇渕)
年代伝承(口承)
登場蛇渕の大蛇、猟師
出典日本伝説大系 第12巻

どんな伝承か

鍛冶ヶ野という山奥に、昔、鍛冶屋のあった所がある。そこの猟師が何十貫もある大猪を取ったが、ひとりでは運べないので、昔から蛇がいるという蛇渕の水際に置き、人を雇いに村へ戻った。四、五人雇って戻ってみると、蛇渕から大きな蛇が出て、猪を半分ほど飲み込んでいた。怒った猟師は、蛇の嫌う鉄屑をふご二杯ぶん鍛冶屋から拾って来て、蛇渕にまいた。すると渕は下から湧き上がるようにうねり返り、にわかに曇って雷が鳴り、雨が打つように降った。二時間ほどで大水となり、山崩れが来て家も流れ、猟師の部落は野になってしまった。鍛冶屋が野にしたようなものだというので、今に鍛冶ヶ野という土地の名になっている。

原典より

<高木——「世田山鎮護の魔神」 柳田――「蛇ヶ渕」>鍛冶ヶ野って山奥に、昔、鍛冶屋があった所があるのし。—— 日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第12巻』は、四国四県(香川・愛媛・徳島・高知)の伝説を話型ごとに集めた伝説集成の一巻である。神々の争いや大人の足跡、弘法大師の彫り残しや麦の種、英雄の誕生、長者、人柱、蛇聟、狼の報恩、化猫退治、首切れ馬、夜泣石、地蔵の霊験などを、町村誌や地方の伝説集、昭和五十三年度立命館大学説話文学研究会の採集調査稿から採る。百三十九話に通し番号を付け、各話に伝承地と出典、高木・柳田の分類名を添え、県別の〔類話〕と〔文献〕を続ける。

種別から探す

大蛇鉄屑山崩れ地名由来

四万十市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『日本伝説大系 第12巻』の伝承