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銀杏大明神の守札と乳の霊験

所在地徳島県美馬市美馬町中山路(銀杏庵)
年代伝承(口承)
登場玉女、銀杏大明神、多兵衛、太吉、旅僧、玉女の夫・百姓、玉女の長子
出典日本伝説大系 第12巻

どんな伝承か

近郷の百姓多兵衛は隣村から玉という娘を嫁に迎えたが、やがて姑の嫁いびりが始まった。玉は姑によく仕えて働き続け、長男の太吉をもうけたものの、気苦労と労働で乳が出なくなり、太吉は日ごとに衰弱していった。ある冬の夕方、一夜の宿を求めた旅僧を心からもてなすと、僧は太吉の頭をなでて古びた守札を残して去った。札には銀杏大明神、郡里村中山路とある。玉が中山路の銀杏庵を訪ねると、庵主は夢の告げのとおり銀杏の乳瘤に紙札を結んで祈れと言い、そのとおりにすると乳があふれ出た。二人は親子地蔵を建て、以来乳の足りない母たちが集まるようになった。

原典より

<柳田―「乳銀杏」>昔、近郷に多兵衛という百姓が老母二人で暮らしていた。—— 日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第12巻』は、四国四県(香川・愛媛・徳島・高知)の伝説を話型ごとに集めた伝説集成の一巻である。神々の争いや大人の足跡、弘法大師の彫り残しや麦の種、英雄の誕生、長者、人柱、蛇聟、狼の報恩、化猫退治、首切れ馬、夜泣石、地蔵の霊験などを、町村誌や地方の伝説集、昭和五十三年度立命館大学説話文学研究会の採集調査稿から採る。百三十九話に通し番号を付け、各話に伝承地と出典、高木・柳田の分類名を添え、県別の〔類話〕と〔文献〕を続ける。

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