真木で倒れた仁聞の彫った牛
どんな伝承か
仁聞は富貴寺のこけらで河内村に塔の御堂を建て、余った材で牛を彫り、その背に残りの木材を積んで熊野へ運ぼうとした。池部まで来ると重さのあまり牛はつまずき、道に穴をあけた。中村の大門坊のあたりで牛が水を欲しがったので、普光山の下の弥陀の泉で飲ませてやった。しかし真木でついに倒れ、動けなくなった。そこで背負わせていた富貴寺の余材を下ろして寺を建てた。これが馬城山伝乗寺、いまの真木大堂である。牛はいま大威徳明王がまたがる牛だと伝えられ、仁聞は余った榧の材で仏像を刻んで伝乗寺に祀ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。