酒に酔わせて斬った七つ首の大蛇
どんな伝承か
昔、海から首が七つある大蛇が上がってきた。この島に六人の子を持つ家があり、マータンコーの日になるたびに大蛇が上がってきては一人ずつ食っていき、とうとう五人までが呑まれて一人だけが残った。そこへ偉い人が現れ、大蛇の上がってくる波打ち際に大きな壺を七つ据えて酒を満たすようにと教えた。そのとおりにすると、七つ首の大蛇は酒をすべて飲み干して酔い潰れ、その場で切り殺された。島のマータンコーはそこから始まったのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(山下欣一・遠藤庄治・福田晃(編集執筆)・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第15巻』は、山下欣一・遠藤庄治・福田晃が奄美・沖縄本島・沖縄先島の編集執筆を分担し、福田晃が全体をまとめた伝説集である。島々の口承伝説を、市町村の民話集や大学の口承文芸研究会の採集稿、近世の文献から集め、天地や人類の始まり、島建ての神、キジムナー、蛇婿、津波、御嶽や墓の由来などを収める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、類話は地域別に配列する。