寝場所を入れ替えて助かった継子
どんな伝承か
『宮古島旧記』に記された条。伊良部村のうち、下地の西方に通池がある。この地にある女が継子と実子の二人をもっていた。兄が継子、弟が実子で、いずれも三、四歳ほどであった。母は二人を抱いて通池へ行き、継子を池の端に寝かせ、実子を懐に抱いた。継子が寝入ったところで池へ落とそうと企てていたが、母のほうが先に寝入ってしまう。その間に幼い継子は分別を働かせ、実子と入れ替わって母の懐に入り、実子を端に寝かせた。母は継子と思い込んで端の子を踏み落とし、慌てて家に帰って抱いてきた子を見ると、それは継子であった。人の悪行はたちどころに報いを受けるものだと、末世まで人々が語り伝えているという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。