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密漁の殿様に咎めて庄屋になった水野氏

所在地愛知県常滑市鬼崎(鬼が崎海岸)
年代徳川時代
登場水野氏
出典愛知県伝説集

どんな伝承か

常滑市となった旧知多郡鬼崎村の鬼が崎海岸一帯は、徳川時代に長く禁漁区とされていた。魚が多いため密漁する者が絶えず、尾張藩は見張り番を置き、同村蒲池の水野氏の先祖がその役を務めていた。ある激しい雨の夜、菅笠をかぶり供を数名連れて投網を打つ者を水野が見つけて咎めると、相手は自分は尾張藩主だと名乗った。殿様がお忍びで密漁に来ていたのである。恐縮する水野に殿様は、二度としないから許せ、役目に熱心なのは感心だと言って、その場で庄屋に取り立てた。以来、水野氏は代々御免の庄屋になったと伝わる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

愛知県伝説集(福田祥男・1961年(昭和36年))

『愛知県伝説集』は、福田祥男が昭和三十六年に著した愛知県の伝説集である。尾張・三河の山や海、淵や池、地蔵と観音、石や塚、城跡、地名、動物と変化、植物、祟りと怨霊などにまつわる言い伝えを、原型に忠実に再現することをめざして平易な文で語り直し、話の末に郡市名を添える。山の伝説から其の他の伝説まで十五の部に分け、あとがきでは前年に出した『愛知県伝説集・虹と黒潮』を全面的に改稿し増補したと記す。

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