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花嫁を見せてはならない庚申様

所在地埼玉県秩父市上町(庚申様)
年代伝承
登場里人
出典秩父の伝説と方言

どんな伝承か

秩父市上町の庚申様は、秋の深まる十月頃になると、毎日のように顔に半紙を貼られてしまう。近所の子供たちはそれを見ると、嫁入り行列が通るぞと言い合う。いつの頃からか、この庚申様に花嫁の姿を見せると、せっかく結ばれた夫婦がやがて別れることになると言われ出したためである。そこで仲人は、ふつうなら花嫁の手を引いて嫁ぎ先へ向かうところを、一足先に荒川を渡ってこの庚申様のもとへ駆けつけ、半紙を三枚、顔にぺたぺたと貼っておくのだという。

原典より

"かあちゃん、今日もヨメッコさ、とおるぜ 別所の誰々ちゃんと町さの誰太郎の話しをきいたっけ、ウンヂャまとまったんだべ" と母娘の会話。—— 秩父の伝説と方言 より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

秩父の伝説と方言

『秩父の伝説と方言』は、秩父市教育長鶴沢福松の序を付し、編集委員が執筆整理にあたって編んだ秩父地方の伝説と方言の集成である。秩父市と秩父郡に伝わる伝説を集め、武甲山麓のジジイ・ババア石、橋立鍾乳洞の悪龍、畠山重忠や坂上田村麻呂にまつわる話、伐ると祟る天狗松などを語り口調で記す。伝説は石・水・塚・屋敷跡・山と人物・地名・社寺および城跡・木に関する八つの部に分け、話によっては他地方の類話を注記する。

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