トップ > 埼玉県の伝承 > 秩父市

童子の姿で孝女を渡した岩之上堂の観音

所在地埼玉県秩父市寺尾(岩之上堂)
年代伝承
登場宮地より嫁いだ孝女・童子(観音の化身)
出典秩父の伝説と方言

どんな伝承か

秩父市寺尾(もとの尾田蒔村寺尾)にある札所二十番岩之上堂は白河院の建立と伝え、荒川の岸の岩の上に建つことから、山号も寺号も持たずこの名で呼ばれてきた。昔、宮地から寺尾村へ嫁いだ孝行な娘が、実家の母が急病だと聞き、向こう岸の宮地へ急いだ。ところが何日も続いた大雨で、丸太に土を盛った橋は濁流に流されていた。困り果てていると、一人の童子が荒れる川に舟を操って現れ、娘を乗せて対岸へ渡した。娘が涙ながらにどこの人かと尋ねると、童子は黙って「岩の上」を指さし、たちまち姿を消した。童子は娘の孝心に感じた岩之上堂の観音の化身だったと伝える。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

秩父の伝説と方言

『秩父の伝説と方言』は、秩父市教育長鶴沢福松の序を付し、編集委員が執筆整理にあたって編んだ秩父地方の伝説と方言の集成である。秩父市と秩父郡に伝わる伝説を集め、武甲山麓のジジイ・ババア石、橋立鍾乳洞の悪龍、畠山重忠や坂上田村麻呂にまつわる話、伐ると祟る天狗松などを語り口調で記す。伝説は石・水・塚・屋敷跡・山と人物・地名・社寺および城跡・木に関する八つの部に分け、話によっては他地方の類話を注記する。

種別から探す

観音孝女童子渡し舟

秩父市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『秩父の伝説と方言』の伝承