南瓜と門を嫌う白山社の神
どんな伝承か
神山町鍋山の殿小路を登りつめた処に、氏神の白山社がある。祭神は菊理姫命、伊弉諾命らで、菊理姫を本体とし、昔は白山権現と呼ばれていた。どうしたわけか、この祭神は南瓜と門が嫌いだといわれ、昔は神主はもちろん氏子一同が南瓜を作らなかった。また旧部落の百二十軒のうち、門構えの造りの家は一軒もなかったという。南瓜は神官の家で作らぬだけだともいわれ、現在ではどの家でも栽培している。門については大正年中に門柱を設けた家が一軒、戦後にもう一軒あるだけで、今もまことに門構えの少ない部落である。
原典より
鍋山の殿小路を登りつめた処に氏神白山社がある。—— 韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年))
『韮崎市の民話伝説』は、韮崎市教育委員会が昭和四十二年に発行した民話・伝説集である。韮崎・円野・中田・穴山・藤井・神山・穂坂・清哲・旭・大草・竜岡の十一町で民俗資料調査員が集めた百六十八話を収め、武田信玄・勝頼や鎮西八郎為朝、弘法大師の話、山の神のたたりや化かされた話などに話者名や『裏見寒話』などの出典を添える。巻頭に昔話と伝説の解説を置き、本文を木・石・水・塚・坂峠・山・谷沢・屋敷跡城址・祠堂・その他の十部に分ける。