将門の野馬放ちに始まる野馬追
どんな伝承か
附録の「将門伝説分布」の福島県の条に、相馬の野馬追いが挙げられている。所在は原ノ町附近とされ、相馬氏の祖である平将門が下総国小金原で野馬を放ち、関八州の兵を集めてこれを追ったのに始まるという。毎年七月十六日より四日間これをおこなうと記されている。同じ条には、相馬氏の居城跡や、高祖将門の霊を祀る小高神社・国王神社・太田神社・中村神社など、将門の由緒を語る遺跡が並んで挙げられており、野馬追いもその一つとして数えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・1966年(昭和41年))
『将門伝説——民衆の心に生きる英雄』は、梶原正昭と矢代和夫が一九六六年に著した平将門の伝説の研究書である。茨城県岩井町をはじめ各地の伝説地の踏査と、縁起・古記録・地誌をもとに、将門の怨霊と調伏、七人の影武者、子の良門や娘の如蔵尼、寵妃桔梗ら落人の行方、後裔を名告る家々、伝説の伝播と文芸化をたどる。序章と三篇からなり、巻末に青森県から鳥取県までの伝説分布と、寺社縁起など関係文献の抄録を附録として付す。