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名馬太夫黒が食んだ真野池の片葉葦

所在地福島県南相馬市鹿島区上栃窪(真野池)
年代伝承(口承)
登場名馬太夫黒、久七、藤原秀衡、源義経、太夫黒を育てた百姓、馬を献上された国主、太夫黒に乗った武将
出典日本伝説大系 第3巻

どんな伝承か

源義経の乗馬となり、鵯越の逆落しでも働いた名馬を太夫黒という。この馬は上真野村上栃窪の久七という百姓の家に生まれた。久七の家には常によい馬が生まれたが、なかでも太夫黒は格別であった。ただこの馬は変わり者で、いつも馬小屋にはおらず、立石のあたりで山遊びをし、真野の池へ行っては葦の葉を食べ、夜になっても帰らなかった。足に水かきがあったともいう。よく育ったので久七は国主藤原秀衡に献上し、秀衡はさらに出陣の祝いとして義経に贈った。真野の池の葦は、この馬に片葉ばかり食われたため、後の世まで片葉しか出なくなったと伝えられる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第3巻』は、山形・福島・新潟の三県に伝わる伝説を集めた叢書『日本伝説大系』の一巻である。湖水の干拓、鮭の大助、八百比丘尼、弥三郎婆、安達ヶ原の鬼婆、産女、雪女房、河童などの話のほか、松・杉・石・池・清水・温泉・長者にまつわる伝説を、口承資料を主に採っている。全体は「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」に分かれ、各項目は例話と伝承地を掲げ、〔類話〕〔文献〕〔参考〕で近世以後の史料や県外の類例を補う。

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