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建長寺の狸和尚

所在地神奈川県鎌倉市山ノ内(建長寺)
年代天明年間(1781〜1788)
登場建長寺の和尚に化けた古狸
出典神奈川の伝説

どんな伝承か

天明のころ、建長寺が山門再建のため諸国に寄付を募ることになると、寺の山林に数百年住みついていた古狸が、世話になった恩返しにと和尚に化けて勧進の旅に出た。中山道板橋の宿では、行灯の明かりで障子に狸の影が映るのを宿の主人に見られ、練馬の宿では尻から生えた尻尾を湯桶で洗う姿を女中にのぞかれた。噂はすでに広まっており、青梅街道で駕籠に乗った和尚に駕籠かきが犬をけしかけると、犬は和尚を引きずり出して噛み殺した。ところが死んでも人の姿のままで、坊主殺しの大罪に青ざめた駕籠かきは自首した。三日目にようやく古狸の正体が現れて無罪となり、駕籠に残った金三十両と銭五貫二百文は建長寺に届けられたという。

原典より

石老山の源海上人(津久井郡相模湖町) 一八九五反田のおとめ地蔵(愛甲郡伊勢原町) 二一〇—— 神奈川の伝説(谷川平夫(文)/読売新聞社横浜支局 編・1967年(昭和42年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

神奈川の伝説(谷川平夫(文)/読売新聞社横浜支局 編・1967年(昭和42年))

『神奈川の伝説』は、読売新聞社横浜支局が一九六七年に編んだ神奈川県内の伝説集である。読売新聞神奈川県民版に昭和四十年九月から四十二年八月まで八十回連載された「神奈川の伝説」のうち六十五回分を収め、文は谷川平夫記者が書き、伝説の地を訪ねて住職や古老に聞いた話と現在の様子を添える。樹木・石・塚・水・坂や島・屋敷址・社寺・禁忌・地名の部に話を分け、大藤時彦の序文と巻末の解説・索引を付ける。

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