上方組が座元で営む木下の宇の祭り
どんな伝承か
北九州市小倉南区東谷、木下の上方組では、四月のうち都合のよい日を選んで宇の祭りを行う。卯の祭りとも書く。座元は順番であらかじめ決まっており、一軒で引き受けるのが習いであった。午後三時ごろ、荘厳に整えた床の間に向かって神職と組内の客人がそろって座に着き、降神の儀から始めて祝詞を奏上し、そののち直会に移る。宴に用いる膳は会席膳で、器もろとも漆塗りのものが並べられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。