横代神楽と高倉八幡神社の秋大祭
どんな伝承か
小倉南区横代の氏神・高倉八幡神社の秋の大祭は十月八・九日で、必ず県指定無形民俗文化財の横代神楽が奉納される。起源は元和三年に細川忠興が風水害や干ばつの際に祈願を命じたことにあると伝えられるが、古文書では正徳五年の記録がもっとも古い。演目は犬祓い・米撒き・剣の舞・四つ鬼・岩戸開き・湯立神楽など十七種で、中世風の和歌の朗詠や曲芸めいた要素もまじる素朴な農民の神楽である。もとは夜神楽で、数十年前までは八日の深夜十一時ごろから始めていた。講社が保存する般若面や天狗面などの内側には文久二年八月の墨書があり、今も使われている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。