戸畑八幡神社の川渡り行事
どんな伝承か
天籟寺の八幡神社では祇園祭のほか、水難除けの神事として川渡りの行事があった。十二月一日の未明、父と男児のみが提燈を提げて神社に参る。帰宅すると土間にムシロを敷き、その上で家族全員がそろって朝食をとった。このときタチワケ(鉈豆)の味噌漬けは欠かせない膳とされた。八幡神社ではこのほか元旦祭・春祭り・秋祭り・大晦日の大祓いと除夜祭も営まれたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。