恵美須神社の蛭子祭とうそかえ
どんな伝承か
戸畑区北鳥旗町の恵美須神社の大祭である蛭子祭は十二月二日から四日にかけて営まれ、三日の早朝には漁業組合員が全員そろって拝殿の御座に着き、お祓いを受けたあとお神酒をいただく。肴はなますや吸い物、煮込みなどのほか、おひらに盛った塩ダイが欠かせず、必ず持ち帰った。戦前には「うそかえ」も何度か行われ、素焼きのタイを割ると中に当たりくじが入っていた。子供の行事には「ねこねこまいた」があった。ほかに一月十日の十日戎、四月二日から三日間の春祭り、四月二十四・二十五日の春のお籠りなどが営まれる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。