浄土真宗の報恩講とお取り越し
どんな伝承か
浄土真宗の寺院では報恩講(御正忌)が最大の行事で、宗祖親鸞聖人の命日である一月十六日ごろに営まれる。仏前にいっかん餅を組みあげた御華束を供え、読経や説教のほかお斎が出る。最終日前夜の「お逮夜」には以前は終夜説教があり、門徒は寺に籠もってアズキ粥の接待を受けた。寺の法要とは別に、各家や数軒の組で住職を招いて先に営む報恩講を「お取り越し」と称したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。