大刈峠殺人事件・上田佐由美の死体遺棄
どんな伝承か
山口県の萩市から国道を北上した大刈峠のSカーブの難所で、白い人影の幽霊が出るという噂が広まり、夜間に峠を越える客を拒むタクシーも現れた。この場所は同年一月二十二日、若い女性の全裸絞殺死体が発見されたところだった。被害者は北九州市若松区赤松町の元OL上田佐由美(二二)で、他の場所で絞殺され車で運ばれ遺棄されていた。遺体の恥部と唇には鳥に食いちぎられた跡があった。五月三十日には現場近くの谷初一の呼びかけで慰霊祭が営まれたが、犯人が捕まるまで幽霊は消えまいと囁かれたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けは生きている —科学にとり残された霊の世界(平野威馬雄・1974年(昭和49年))
『お化けは生きている――科学にとり残された霊の世界』は、平野威馬雄が昭和四十九年に著した、怪異と心霊をめぐる読み物である。読者から寄せられたお化けの報告や沖縄の刑場・遺念火の話、霊視の体験、近世随筆に見える妖草妖木・狐・天狗・人魂などの物の怪、フォックス家事件やクルックスの実験など欧米の心霊研究を扱う。著者が始めた「お化けを守る会」の由来、西丸震也・星新一との座談会、透視や念力を試すテストを含む全七章に、あとがきを添える。