田野浦のフカの食い初め
どんな伝承か
門司区田野浦では旧暦六月十七日、昼から弁当を持って厳島神社(現在は春日神社に合祀)に参り、日暮れまで社に籠った。夕方早めに家へ戻ると、フカの食い初めと称して海に入る。こうしておけば鱶に襲われる難を逃れられるという風習である。この日は農家の人も牛を海へ引いていき、水浴びをさせた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。