伊勢参宮と留守宅の習わし
どんな伝承か
伊勢参宮は男の一生の念願とされた。出発前に連れだって鎮守に参り道中の無事を祈り、留守宅へは饅頭や餅を見舞いに贈った。無事帰ると鎮守に感謝報告し、大正期には新調の羽織袴「下り着物」を着て参拝した。合馬の吉竹宗利宅には明治初年の参宮日記が残る。門司区恒見には戦前まで「お伊勢講」があり、講元の家の前に幟を立てて酒宴をしたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。