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一日余りで伊勢を往復した抜け参り

所在地静岡県掛川市横須賀
年代慶応三年(一八六七)九月十五日
登場『浅羽風土記』著者
出典日本神異見聞伝

どんな伝承か

原田和の『浅羽風土記』によれば、慶応三年、遠州の横須賀町では九月四日から札が降り始め、七日頃から祭り騒ぎが起こっていた。その最中の九月十五日、大工町の某が昼九ッ時に抜参りに出て伊勢参宮を済ませ、翌日の夜五ッ時に帰宅したという珍事があった。道中は池田の渡船までは覚えているが、その後の記憶がなく、太神宮に参詣して札を買ったことは覚えているが、それ以外は一切覚えがないという。当時この六十里の行程は往復に約半月かかるのが普通であったから、まったくの一珍事とされた。

原典より

大工町の某は、九月十五日昼九ッ時(十二時)抜参りに出で、伊勢参宮を済まし、翌日夜五ツ時(八時)に帰宅したという珍事があった。—— 日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年))

『日本神異見聞伝』は、笠井鎮夫が昭和四十九年に著した霊異の見聞記である。第一篇では、大正期に大本で鎮魂帰神を受けた著者が、霊媒による死者の招霊や狐霊・竜神の託宣、霊石の発掘などを研究会での語りの口調で伝える。第二篇では、慶応三年のええじゃないかのころ尾張・遠江・駿河・美濃・丹後などで起きたお札降りを、旧家の古文書や郷土史家の便り、著者の現地調査から記録している。

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