遠州でギバにかかる三か所の立場
どんな伝承か
遠州でギバ(馬を襲うという魔物)にかけられる場所は決まっていたという。浜松から上って八町縄手の松原を過ぎた念仏堂の一里塚では年に三、四度、下りの天神町立場の一里塚では年に五、六度、気賀街道を進んだ小松原でも馬が襲われた。田畑や厩では起こらず、途上のこの三ヶ所に限られていたと伝わる。
原典より
遠州でやられるのは此三ヶ所に限られてゐる。—— 民俗怪異篇(磯清・磯清・民俗怪異) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
民俗怪異篇(磯清・磯清・民俗怪異)
『民俗怪異篇』は、磯清が著した民間の怪異をめぐる随筆集である。馬を襲う魔物ギバとその禁厭、阿波の首切れ馬「夜行さん」、姫路城の刑部姫や猪苗代城の亀姫などの城の怪、化け猫、灯火による占い、秩父三峰の狼の信仰と狼の怪、怪談を題材とする落語を取りあげ、各地の言い伝えや古い記録を引きながら語る。序に続いて「馬の災と馬の怪」「城の主」「猫」「灯の占」「狼の噂」「落語に存在する怪談」の六篇を置き、それぞれを小見出しの短い話に分ける。