長浜の行者詣りと大峯修行
どんな伝承か
小倉北区長浜の行者詣りは、いつ始まったか明らかでないが、途絶えていたものが明治十九、二十年ごろから再び盛んになったという。西ノ丁・先ノ丁の漁民の間で特に盛んで、行者講を再興して毎年金を積み立て、六月のくじ引きで当たった十三人が一組となって出た。船には前日から女人を寄せつけず、船も人も清めて出帆する。長浜から大阪まで約一週間、吉野から大峯山へ登って修行を積み、帰って浜に着くと海水を浴び、閻魔堂横の地蔵尊に参って山を落とした。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。