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掘ると祟った上老袋の舟塚

所在地埼玉県川越市大字上老袋(舟塚)
年代享保年間
登場次兵衛、名主・塚を掘り崩した人
出典埼玉県伝説集成——分類と解説 中

どんな伝承か

川越市上老袋の舟塚は、『入間郡誌』によれば、昔の洪水の際に村人がこの塚に舟をつないで飢えをしのいだのでその名が付いたという。享保のころ、名主の次兵衛が家を建て直すため塚を掘り崩すと石棺が現れ、中から朽ちた太刀が出た。村人は祟りを恐れて埋め戻し明神と崇めたが、次兵衛は病に倒れた。十二歳の娘は父の苦しみを嘆いて仏門に入り、円乗坊を開いて父を開基とした。明治二十年の小学校建設でも石棺が再び現れ、太刀・甲冑・金環や冠が納められていたので、塚の一部を残して埋め戻し、祠を建てて舟塚神社としたという。

原典より

ここの舟塚について『新記』は「其名づくる故は伝へず」と記しているが、『入間郡誌』は、昔、洪水があった時、村民が舟をこの塚に繋いで、飢餓を免れたので舟塚と名づけるようになったと記している。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)

『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。

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