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捨てても網に戻った彦倉の虚空蔵

所在地埼玉県三郷市彦倉(延命院)
年代文明十八年
登場弘法大師、漁師、作者と伝える
出典埼玉県伝説集成——分類と解説 中

どんな伝承か

三郷市彦倉の虚空蔵堂の本尊、虚空蔵菩薩は弘法大師の作と伝え、文明十八年に古刀称川から現れたとされる。『三郷町文化財のしおり』によると、像は伽羅木で作られた二尺余りの立像で、古刀称川(今の中川)の朝暮渕で漁師の網に掛かり、捨てても捨てても網に入ってくるため、村人が小さな草堂を建てて安置したという。当時は夜になると光を放ち、毎月丑寅の日には近郷から参詣者が集まってにぎわった。延命院の縁起は、文明十八年九月十二日の洪水で奥利根の上流から流れ着いたと記す。

原典より

この像は、文明十八年古刀称川(現中川)朝暮渕から出現、漁師の網にかかり、捨てても再三網の中に入ってくるので、村民が一宇の草堂を建てて安置したと伝えられている。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)

『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。

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