トップ > 東京都の伝承 > 狛江市

野川を堀にした小田原落人の屋敷

所在地東京都狛江市小足立箕和田
年代不明(三百年前の口碑)
登場柳田国男、ホール教授一行、冨永家
出典定本柳田国男集 第3巻

どんな伝承か

大東京の市域を出るとすぐ覚東と小足立という二つの部落になる。梅や桃や栗の木が多い、静かな黒土の村で、その間を野川が自在に曲がりくねって流れていた。小足立の箕和田で柳田は思わぬものを見ている。戦前にミシガン大学のホール教授が学生を連れて訪れ、古い大きな農家を案内してほしいというので、ふと訪ねたのが冨永という家だった。記録はなく、小田原城から落ちてここに土着したという口碑だけを伝える。大きな松の立つ崖を下ると帯のような稲田が続き、その外を野川がめぐる。岸の堤には土居を正三角形に五箇所ほど突き出させた明らかな人工の跡があり、これで籠城するつもりだったかと一同舌を巻いた。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第3巻』は、柳田国男の紀行・日記・随筆を集めた著作集の一巻である。相模・武蔵の村々を歩いた「水曜手帖」、昭和二十三年八月の自序を持つ「北国紀行」、明治四十三年の「五十年前の伊豆日記」、国際聯盟の委任統治委員会に勤めた大正十一年の「瑞西日記」と「ジュネーブの思ひ出 その他」を収める。後半の「菅江真澄」は昭和十七年二月の序を付け、真澄の著述と旅の跡を年を追ってたどり、写真解説を添える。

種別から探す

落人伝承土豪

狛江市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『定本柳田国男集 第3巻』の伝承