伊豆立野の道祖神の石像
どんな伝承か
明治四十三年五月十八日、柳田国男は伊豆を旅した折の日記を残している。大仁から狩野川の谷を人力車で進み、小立野・本立野のあたりに至ると、路傍に道祖神の石像が二つあるのを見た。いずれも坐像で頭巾をかぶり、剣を手にした姿は維摩に似ていたという。この道には題目石も多く、さらに天城の南麓では大日如来の石塔も見かけたと記している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第3巻』は、柳田国男の紀行・日記・随筆を集めた著作集の一巻である。相模・武蔵の村々を歩いた「水曜手帖」、昭和二十三年八月の自序を持つ「北国紀行」、明治四十三年の「五十年前の伊豆日記」、国際聯盟の委任統治委員会に勤めた大正十一年の「瑞西日記」と「ジュネーブの思ひ出 その他」を収める。後半の「菅江真澄」は昭和十七年二月の序を付け、真澄の著述と旅の跡を年を追ってたどり、写真解説を添える。