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勇士の血が凝った山蛭

所在地東京都八王子市元八王子(八王子城)
年代天正十八年の落城以降
登場—
出典行楽と史蹟の武蔵野

どんな伝承か

八王子城のあった城山には山蛭が多い。土地では、あれは恨みを呑んで主君に殉じた勇士たちの血が凝り固まったものだと言い伝える。また山麓のあたりには蜘蛛が多く棲むが、その蜘蛛はどれも不思議と子蜘蛛を抱いている。これも愛児を抱いたまま谷川へ身を投げた婦女子の化身なのだとされている。落城の日に霧がかかり、女子供の泣き声や矢叫びが聞こえるという話とともに、下山の道すがら案内の老人が筆者に語った怪談の一つであった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

行楽と史蹟の武蔵野(寺島裕・1937年(昭和12年))

『行楽と史蹟の武蔵野』は、寺島裕が昭和十二年に著し、新生堂から発行した武蔵野の史跡探訪記である。狭山丘や山口貯水池の周辺から、行田・粕壁・生田・淀橋・中野・柴又・多摩御陵などの社寺、城址、古戦場、塚を歩いて訪ね、交通の便とともに由緒や伝説を記す。小橋一太と新井堯爾の序文、著者の自序を巻頭に置き、前著「史蹟の武蔵野を探ねて」に続く行楽案内として土地ごとの短い節を連ねる。

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