伊保館
どんな伝承か
西畑の伊保田にある城跡は、一つの山をなし、周囲に堀の跡が残っている。人家のある所は一の町から六の町まであり、六の町は古く鍛冶屋の住んでいた所だという。城山の西の方には「ゆきぼり」と呼ぶ場所があり、周囲を深く掘って檻としたものらしく、古の牢獄の跡と思われる。伊保の地は古の府の跡らしく、『東鑑』に「和田左衛門尉義盛、日来上総国伊北庄に在り」と見えるのも、この伊保の館であったろうと考えられている。また慶長年中に大隈守の墓があり、その跡に権現の社と呼ばれる祠があるのは、恐らく大隈守の落し子であろうと言われている。
原典より
西畑の伊保田の城跡、其の西畑伊保田区、伊保田城址其の概略、一山にして、廻りに堀の跡が存してゐる(保田と言つてゐる。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定))
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 上総の巻』を全218話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。