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百首の和歌で開城した造海城

所在地千葉県富津市竹岡(造海城)
年代戦国期
登場里見義成、真里谷丹波守
出典日本伝説叢書 上総の巻

どんな伝承か

昔、里見義成が上総の造海城を攻め囲み、降参を勧めた。城主の真里谷丹波守は、この風光絶佳の地を直ちに百首の歌に詠むなら仰せのとおり開城しようと返した。義成は即座に承知し、馬上で百首の和歌を綴って城中に贈ったので、丹波守は感心して里見氏に降った。これよりこの地を百首村と呼び、古くは湊と呼ばれた海も百首海と呼ぶようになったという。また金谷と湊町の中間の竹ヶ岡には、ヒカリモの発祥地として知られる黄金井があった。四、五月の頃になると井戸の底が不思議に黄金の光を放ち、黄金の井、あるいは駒の蹄跡と呼ばれて霊験が語られたが、近年の研究で植物の作用と分かり、美しい伝説は虚構とされてしまった。

原典より

昔、里見義成は、上総国造海の城を攻囲して、城中に降参を勧告した。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年))

『日本伝説叢書 上総の巻』は、藤沢衛彦が大正六年に編んだ上総国の伝説集である。夷隅・長生・山武・市原・君津の五郡にわたり、地名の由来、社寺の縁起、城と武将の事跡、大蛇や狐つきの怪異、俚謡や民間の風俗を、口碑や『総国誌』などの地誌から集める。巻頭に著者の序と緒言を置き、上総国と郡の名義を説いたのち、郡ごとに町村の所在を添えた見出しで一話ずつ並べる。

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