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冬夏枯れない芋井の里芋

所在地千葉県南房総市白浜町白浜青木(芋井)
年代伝承(弘法大師)
登場弘法大師
出典日本伝説叢書 安房の巻

どんな伝承か

白浜村青木の農家の傍らに、芋井と呼ばれる湧泉がある。井戸は箱形で東西三尺、南北一間半ほど、水が湧き出てあふれ小川のようになっているが、その中に一株の里芋が生えている。里の老人の言い伝えでは、昔、弘法大師がここに錫杖を授けた時に一緒に生じた里芋だとも、大師が修行の際に加持を修した所だともいわれ、不思議なことに冬でも夏でも衰えないという。『安房志』は野島の西にあって四季とも葉があり、脇に弘法大師の掘った井戸があると記し、『房総志料続篇』は山麓の石の間に湧く井戸の中に里芋一株があり、根ばかりで実は無いと里人が語ると伝える。海辺の地なので水に塩気があるともいう。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))

『日本伝説叢書 安房の巻』は、藤沢衛彦が大正八年に編んだ安房国(千葉県)の伝説集である。天富命の渡来や源頼朝・里見氏・日蓮にまつわる英雄伝説を中心に、社寺の縁起、風俗・信仰、船幽霊や一本足の蛸などの特異な伝承を、『安房志』『房総志料』などの地誌や寺伝・口碑から引いて収める。緒言と「安房国と牛」と題する序を巻頭に置き、鋸山から小湊まで各話に所在の郡村大字を添えて土地ごとに並べ、緒言では百八十六種を蒐集したと記す。

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