根から小杉が並び出た子持杉
どんな伝承か
宮城県登米郡小島村、現在の登米市登米町小島の針田、観音堂のかたわらに杉がある。天文五年に植えたところ西の方へ伸び、根もとから垣のように一列に十数本の小杉が芽を出したので子持杉と呼んだ。ある商人が夫婦でこの杉を見て観音に子を祈ったところ、その夜お告げがあり、妻は身ごもったという。以来、夫婦そろって祈れば子を授かるといわれ、祈る者が多い。
原典より
天文五年、杉を植ゑると西方へ伸び、根から垣のやうに一列に十一本(又は十二本)の小杉が芽を出したので、子持杉と呼んだ。—— 日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年))
『日本伝説名彙』は、柳田國男の指導のもとに日本放送協会が昭和二十四年に編んだ伝説の名彙である。全国の伝説を、その拠り所となる木・石・岩・橋・清水・淵・塚・坂・屋敷・地蔵などの地物の名ごとに集め、伝わる県郡村名を付して、郡誌・市町村誌や伝説集、民間伝承誌などの出典を括弧で示す。冒頭に柳田の「傳説のこと」を置き、木・石岩・水・塚・坂峠・祠堂の部に分けて、巻末に資料の解説と種類別索引を付す。