天狗の腰掛樹を伐って病んだ家
どんな伝承か
東京都北多摩郡保谷村の話。今から四十年も以前のことで、ある屋敷の丑寅の方角にあたる屋敷の隅に、一本の杉の大樹があった。これを樵夫に伐らせると、家の者が病に冒された。修験者に聞くと、その樹は天狗の腰掛樹であり、病を得たのは伐ったためであったという。高橋文太郎「武蔵野の樹木信仰をたずねて」として、「旅と伝説」昭和四年九月号(三元社)に載る一話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考・1970年代)
松谷みよ子『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』を小話単位で全532話収録。河童・天狗・神かくしにまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明530話・市区町村判明477話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。