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熊倉山の炭焼き小屋で乱舞した天狗

所在地埼玉県秩父市(熊倉山)
年代現代
登場—
出典現代民話考 1 河童・天狗・神かくし

どんな伝承か

熊倉山で長年炭焼きをしていた杢さんから聞いた話。秋のある日、仕事が忙しく山に泊まることにした杢さんは、一段落すると焼酎をちびちびやり始めた。三杯目をついだところで用を足しに外へ出て、窯の煙のにおいで焼け具合を確かめて戻った。きせるに火をつけようとした瞬間、山の上から大岩が崩れるような音がし、続いて小屋の屋根の上で大勢が乱舞するような足音が響いた。杢さんは土間にひれ伏し、御神酒を供えずに一人で飲んでしまったと詫び、あらためて供えると誓った。すると足音は遠のき、最後に鉈で生木を打つ音が二度した。翌朝見ると、山が崩れた跡も屋根の傷みもなかったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。

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