トップ > 奈良県の伝承 > 川上村

狼の獲物に塩とワラジを置く礼

所在地奈良県吉野郡川上村大字神之谷三之公(八幡平)
年代現代
登場西浦房太郎、採録者
出典現代民話考 10 狼・山犬、猫

どんな伝承か

話者の西浦房太郎によれば、奈良県吉野郡川上村の三之公八幡平あたりには、昔たくさんの狼がいたという。その鳴き声はすさまじく、四十年ほど前に向かいの前山でウォー、ウォーと鳴いたときは、障子の紙がビリビリと震えたほどであった。狼はよく鹿をとって食べ、少し食べては二日ほど近くで寝ていた。人が食べ残しの鹿を少し持ち帰るときは、礼のしるしに履いていた草鞋へ塩をのせて鹿のそばに置いた。だが獲物をすっかり持ち帰ると、狼は怒って家の近くまで来て、一晩中激しく鳴いたという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 10 狼・山犬、猫』は、松谷みよ子が日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きで全国から集めた話を編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、狼への畏れと信仰、送り狼や千匹狼、化け猫や猫の踊り、戦中の猫の供出、水洗トイレを使う猫までを収める。序文と各章の前文に続いて「狼・山犬」「猫」の二章を主題別の節に分け、各話例の後に類話の採集地・話者・出典を「分布」として並べる。

種別から探す

狼の鳴き声塩とワラジお礼

川上村の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『現代民話考 10 狼・山犬、猫』の伝承