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マッチで送り狼をしのいだ夜

所在地奈良県宇陀郡
年代現代
登場—
出典現代民話考 10 狼・山犬、猫

どんな伝承か

山奥の一軒家に住んでいた老人から聞いた話である。夜の十一時ごろ家へ帰ろうとすると、後ろから何かがついてくる気配がするが、振り返っても何もいない。狼がついて来ていたのである。転べばかぶりつかれるし、狼は火を怖がるので、マッチで火をつけながら帰り、家に入るなりすぐに戸を閉めた。翌朝戸を開けてみると、庭に置いてあった肥たんごの小便を狼がすっかり飲み干していて、しずく一つ残っていなかった。狼は塩気を好むのだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 10 狼・山犬、猫』は、松谷みよ子が日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きで全国から集めた話を編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、狼への畏れと信仰、送り狼や千匹狼、化け猫や猫の踊り、戦中の猫の供出、水洗トイレを使う猫までを収める。序文と各章の前文に続いて「狼・山犬」「猫」の二章を主題別の節に分け、各話例の後に類話の採集地・話者・出典を「分布」として並べる。

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送り狼小便を飲む

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