弁天様の広場に集まる三軒の猫
どんな伝承か
調布市の入間にある弁天様の山で、近所の二、三軒の猫が寄り集まって踊っていたという。山には百坪ほどの広場があり、暖かい日にはそこへ集まって日なたぼっこをしながら踊ったそうだ。退兵衛、佐治兵衛、もっくり兵衛と呼ばれた三軒の猫がよく顔をそろえ、佐治兵衛が来なければ拍子がそろわない、などと言い合っていたと、土地の年寄りが語り伝えていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 10 狼・山犬、猫』は、松谷みよ子が日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きで全国から集めた話を編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、狼への畏れと信仰、送り狼や千匹狼、化け猫や猫の踊り、戦中の猫の供出、水洗トイレを使う猫までを収める。序文と各章の前文に続いて「狼・山犬」「猫」の二章を主題別の節に分け、各話例の後に類話の採集地・話者・出典を「分布」として並べる。