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遭難直前のフィルムに祈る女生徒

所在地神奈川県足柄上郡山北町(鍋割峠)
年代昭和四五年
登場大河原雅彦、フィルムを現像した新聞社写真部員・筆者
出典現代民話考 12 写真の怪・文明開化

どんな伝承か

昭和四十五年六月、西丹沢を縦走していた東京の高校生の一行が遭難し、女子生徒一人と引率の教師が沢に落ちて亡くなった。豪雨で現場に入れず麓で足止めされていた新聞社の写真部員のもとに、救助された生徒から一本のフィルムが届いた。写真店の暗室を借りて焼き付けると、山頂の記念写真にも途中のスナップにも、亡くなった二人には一枚も笑顔がなく、遭難直前の鍋割峠の草地を下る場面では、その女生徒だけが祈るようにたたずんでいた。偶然か思い過ごしか、今も分からないという。

原典より

出典・篠田鑛造著『明治百話』(角川書店)。—— 現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))

『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。

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