氷の入れ場所を尋ねた祖母
どんな伝承か
一〇年ほど前、電気冷蔵庫が初めて家に届いた日のこと。明治七年生まれの祖母が「氷はどこに入れるのかい」と尋ねたので、「氷は入れなくても、ここの製氷室でできるのよ」と答えると、祖母は「ああ、その氷で冷やすんだね」と納得していたという。広島市在住者の体験として、一九九一年三月三日付の朝日新聞に紹介された。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))
『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。