別れを告げに二度夢に来た級友
どんな伝承か
石川県河北郡内灘町の東義一は、小学五年生のとき病気で耳が聞こえなくなった。当時机を並べていた級長のK君が、五、六年後の昭和五十年頃、二度にわたって夢に現れたため不審に思っていたところ、のちに別の友人から、K君が東京で脳卒中に倒れ、病院をたらい回しにされた末に亡くなったと知らされた。東は、K君が死の直前、幼なじみの自分のもとへ別れを告げに来てくれたのだと考えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』は、松谷みよ子が編んだ「現代民話考」の一冊である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』のアンケートへの回答や聞き書き、新聞・雑誌の記事から集めた、予知夢や死の知らせの夢、死者や神仏の夢告げ、死の前後に出る火の玉、生きている人から抜け出す魂の話を各地から収める。三章それぞれの冒頭に編者の論考「考」を置き、項目ごとに代表的な語りと、県別に並べた短い報告を話者・回答者・出典を添えて載せる。