樹齢三百年の蓮華寺の江戸桜
どんな伝承か
江古田の蓮華寺の境内には、江戸桜と呼ばれる大樹があった。著者が若かったころ、春になると満開の花が境内一面を覆い、吉野山の桜もこうであろうかと思われるほどだったという。寺では毎年四月十五日に花見の会を催し、短冊を手にした俳人が集まり、大釜を空にするほどの甘酒がふるまわれ、素人の演芸に腹をよじって笑い、老いも若きも一日を遊んだ。この桜は樹齢三百年余り、幹の目通りは七尺もある名木であったが、今は老木となり、わずかに残った樹皮と朽ちた幹で余命を支えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
城西風土記と昔語り(熊沢宗一・昭和初期~昭和中期)