蔵から響いた読経の声と蓮華寺
どんな伝承か
江古田で代々名主を務めた深野家は、康元のころ鎌倉へ向かう日蓮上人を一泊させ、普賢菩薩七難即滅の真筆と深野の姓を賜ったという由緒を伝える家である。徳川の大名榊原家の用を務めた縁で、榊原家の大殿が没した際にはその遺骸を自家の土地で火葬し、塚を築いた。その地へ寺を建てたいという願いは代を越えて受け継がれ、孫右衛門が元文四年に池上本門寺へ登って懇願し、本門寺の御内仏を授かって帰った。ところが寺がまだ建たず蔵に安置しておくと、毎夜読経の声が聞こえたので驚き、元文五年に寺社奉行大岡越前守へ願い出て、田畑を寄進し蓮華寺を建立したという。
原典より
第九 江古田の獅子舞と東福寺……第十 和田山哲学堂と片山橋……………第十一 内藤新宿の昔語り・・・・・・・・...第十二 高田馬場と山吹の里の旧蹟・第十三 目黒の筍と山路家・・・・・・第十四 江古田で天然氷が採れた・・・…—— 城西風土記と昔語り(熊沢宗一・昭和初期~昭和中期) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
城西風土記と昔語り(熊沢宗一・昭和初期~昭和中期)