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弘須法師の断食祈願と須川の湯

所在地群馬県利根郡みなかみ町須川
登場弘須法師、温泉を出した僧
出典群馬県史 資料編 27

どんな伝承か

昔、須川村に弘須法師という僧がいて、岩穴に長年籠り、大乗妙典を怠らず読誦していた。文徳天皇の仁寿二年二月八日、法師は思い切って七日間の断食読誦を始めた。満願の夜半、八十余りの老僧が現れ、長年の勤行の験として種々の湯薬を授けると告げて消え失せた。法師は夢とも分からぬまま、これは大乗経に説く方便であり薬師如来のお告げだと感じて虚空を三度礼拝した。夜が明けて岩穴を出、北と西を伏し拝んでいると、一丈余りの火の頭が焼け出るように見え、それがたちまち温泉になった。法師はありがたさに三度礼拝して里人に告げ、これが須川の湯の始まりだと伝えられる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

群馬県史 資料編 27(群馬県史)

『群馬県史 資料編 27』は、群馬県の県史の資料編の一冊で、収めるのはその「第三章 伝説」である。伝説の定義と分類、『神道集』や近世の地誌から明治以降の郡村誌・伝説集に至る県内の調査の歩みを述べ、赤城と日光の神戦、赤堀道元の娘と木部姫の入水、文福茶釜、羊太夫、弘法伝説などを群馬の伝説の特色として論じる。続いて代表例を自然的・社会的・信仰的伝説の三つに分け、各地の口承と古記録を伝承地を添えて並べる。

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