前橋風土記に載る岩神の伝説
どんな伝承か
『前橋風土記』は貞享元年(一六八四)の自序をもつ古市剛の編著で、前橋藩主酒井忠明の命により儒臣の古市が撰進した前橋領内中心の地誌である。簡単ながら各地の伝説を記しており、江戸前期の著作であることから、ここに収められた地名伝説や義経伝説、岩神の伝説などは、中世以来の伝説が定着していたことを示すものとして注目される。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県史 資料編 27(群馬県史)
『群馬県史 資料編 27』は、群馬県の県史の資料編の一冊で、収めるのはその「第三章 伝説」である。伝説の定義と分類、『神道集』や近世の地誌から明治以降の郡村誌・伝説集に至る県内の調査の歩みを述べ、赤城と日光の神戦、赤堀道元の娘と木部姫の入水、文福茶釜、羊太夫、弘法伝説などを群馬の伝説の特色として論じる。続いて代表例を自然的・社会的・信仰的伝説の三つに分け、各地の口承と古記録を伝承地を添えて並べる。