わらじが小判に変わった長者平
どんな伝承か
昔、ある人が三十畳敷きもある大石の上でわらじを編み、出来たものを軒下にずらりと吊るしておいた。そこへ旅の乞食のような男が訪ねてきて一夜の宿を乞うと、その人は嫌な顔ひとつせずに泊めてやった。翌朝、男が去った後に見ると、吊るしてあったわらじがすべて小判に変わっていた。それ以来、その平は長者平と呼ばれるようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第3巻 3 (中信地方 ことばと伝承)(長野県史)
『長野県史 民俗編 第3巻(三) 中信地方 ことばと伝承』は、長野県史の民俗編のうち中信地方の巻から、伝説の章を抜き出したものである。木・石・水・塚・坂と道・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・社寺・地名・禁忌などに分けて、松本・塩尻・安曇野・大町・北安曇・木曽に伝わる言い伝えを短い条で並べる。抜き出しの際に多くの条から採集地の表示が落ちており、土地の名が本文に書かれない条も少なくない。