金銀の音がする白山様の黄金のかめ
どんな伝承か
西の窪の中ほどに小さな白山様の宮がある。脇の大木の根元には黄金を詰めたかめが埋まっていて、明け方の東の空が白みはじめるころ、古い金銀がこすれ合うようなかすかな音がするという。この音を聞いて起き出した家は、おのずと栄えるといわれた。昔、村のある人が宮の欅を一本もらい受け、大工に伐らせた木片を燃やそうとしたところ、炭にも灰にもならず、金くそのようになってしまったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
八坂村誌 民俗編・民俗編資料
『八坂村誌 民俗編・民俗編資料』の口頭伝承の節から、伝説と昔話を抜き出したものである。長野県大町市八坂(旧北安曇郡八坂村)の大姥山と鷹狩山の山姥・金時の伝え、池の主と大蛇、城跡と長者屋敷、狐・狸・むじな・山犬・天狗・河童の話、社寺の由来、雨乞いの伝えなどを、集落ごとの聞き書きで収める。犀川の谷あいの山村に残る、山と獣と水にまつわる話が中心である。